血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋

2015年7月30日木曜日

ヘリコバクター・ピロリの検査-2.尿素呼気テスト(UBT:Urea Breath Test)-

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【検査原理】 ヘリコバクター・ピロリ菌が持つウレアーゼという酵素は、胃の中の尿素を分解してアンモニアと二酸化炭素を生成します。 この尿素の分解により、アンモニアと同時に生じた二酸化炭素は速やかに吸収され、血液から肺に移行し、呼気中に炭酸ガスとして排泄されます。 この...
2015年7月20日月曜日

ヘリコバクター・ピロリの検査-1.総論-

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【ヘリコバクター・ピロリとは】 ヘリコバクター・ピロリ(一般的にピロリ菌と呼ばれます)は胃粘膜に生息する微好気性グラム陰性らせん状桿菌で、ウレアーゼという尿素を分解する酵素を持っています。 強酸の胃液が分泌される胃には、昔から細菌をはじめとする微生物は生存しないものと考...
2015年7月7日火曜日

ペプシノーゲン検査

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【何を調べる検査なのか】 胃がんのスクリーニング検査として有用な検査のひとつです。 血液中のペプシノーゲンのⅡに対するⅠの割合を調べることにより、胃粘膜の萎縮の広がりとその程度、胃液の分泌機能、胃粘膜の炎症の有無が分かるほか、胃がんのスクリーニング検査として有用な検査方...
2015年6月24日水曜日

膠質反応について-3.ZTT-

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【ZTTとは】 Zinc sulfate turbidity test (硫酸亜鉛混濁試験)の頭文字を取った検査です。 【ZTTは何を調べる検査】 肝硬変などにより肝機能が低下すると、血清たんぱくのうちアルブミンが低下し、γ-グロブリンが上昇します。 γ-グロブ...
2015年6月11日木曜日

膠質反応について-2.TTT-

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【TTTとは】 Thymol Turbidity Test(チモール混濁試験)の頭文字を取った検査です。 【TTTは何を調べる検査】 ガンマーグロブリン(特にIgM、IgG)の増加やアルブミンの減少及び脂質の増加と相関し、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、多発性骨髄腫など...
2015年6月3日水曜日

膠質反応について-1.総論-

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【膠質反応とは】 血清アルブミンとガンマーグロブリンの増加を調べる検査です。 【膠質反応は何を調べる検査】 肝機能検査のスクリーニング検査として使用されます。 ガンマーグロブリンが増加すると、肝臓の線維化・慢性肝炎・肝硬変に病態が進展していることが疑われるために...
2015年5月16日土曜日

HIV感染による初期症状について

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HIVに感染した時の初期症状についてよく質問されますので、臨床検査とは直接的には関係ありませんが紹介しておきます。 【いつ頃現れるのか】 HIVに感染してから通常2~6週以内に現れます。 【HIVに感染した人全てに現れるのか】 感染した人の約半数から2/3に、こ...
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長年血液により感染する感染症の研究に従事した際の経験・知見を活かして感染症の紹介と予防法等について解説していきます。
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